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ベンジャミンフルフォードからのメッセージ
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2012-07-29

貯金のアジアと借金の欧米、これからどう付き合うべきかAdd Starjukaraishi38jukaraishi

ベンジャミン・フルフォードの国内外金融ウラ事情レポート(≪2012/07/23号 VOl.184≫)のリポストです。

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日々のニュースばかりを細かく見ていると、長いトレンドを見失うことがある。
現在のように 時々刻々と世界で事件や出来事が起きている時には、まさにその
様な状況に陥りやすい。今、我々が毎日のように目にしている「ユーロ危機」
や「金融スキャンダル」などの細かな情報やニュースの背景にあるものは、
歴史的な潮の変わり目ともいえる時代の大きな変化である。
2000年代に入り、世界の金融経済の中心が大西洋から太平洋へとシフトすると、
この2000年間のトレンドとして『アジアは貯金をして欧米は借金をする』という
双方における歴史的な特質がはっきりと浮かび上がってきた。これからアジア
国々は、『アジアのお金に依存しなければ再興することが出来ない欧米と、将来
どう付き合っていくのか』ということを決めなければならない。

欧米は、この先、彼らが屈辱的な状況に陥るくらいなら世界を巻き込んで戦争
を始める構えでいる。しかしアジアの国々は、『自らの国が活性化する為にも
欧米の経済圏に早く活力を取り戻して欲しい』と願うことはあったとしても、
欧米に対して屈辱的な仕打ちをすることなど考えもしないだろう。また、確か
に借金ばかり続けていることは不健全だが、貯金をしてそれを永遠に使わない
(使わせてもらえない)状況も極めて不健全。
そうなると、これまでの様な“アジアが欧米に一方的に貢がされる”という不当
な構造を改善して、これからはお金が円滑に循環して流れる新しい仕組みを
作っていかなければならない。

ただし その際の大原則として、また長い人類の歴史の教訓として注意しなけれ
ばならないのは、あまりにも急激に既存の体制を壊すと文明そのものが崩れて
しまう恐れがある、ということだ。



 ウルクの塔 】

シュメール文明(古代メソポタミア)が栄えていた紀元前3500年頃、現在の
イラク一帯にはたくさんの都市が存在していた。その中でも突出して繁栄して
いたのが今のイラク南部に位置するウルク(Uruk)という都市だった。

ウルクには、町の中心にピラミッド型のジッグラト(Ziggurat)と称される
大きな聖塔(神殿)が建てられていて、神事を司る1人の絶対的な指導者を
中心とした支配階級が そこに集って生活していたことなどが当時の記録や
遺跡の発掘調査により分かっている。

その支配階級たちはウルクの農民たちに納税の義務を課し、町に住む一般市民
に対して決められた大きさの枡(ます)で その徴税した麦などの食糧を計って
配給をしていたため、それまで比較的に自由に暮らしていた人々は いつしか
その塔(Ziggurat)を中心に居住区を形成して、いわゆるピラミッド型のバビ
ロニア式独裁体制の下で生活を営むようになっていった。
(※ メソポタミアの諸都市が起源とされるジッグラト画像 ↓)
http://image.search.yahoo.co.jp/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=Ziggurat#mode%3Dsearch

しかし、大きく繁栄したウルク文明も紀元前3100年頃に一度、突如として町が
壊滅した形跡が遺跡に残されている。その遺跡を見る限り、町の中心にあった
塔は燃やされたようだ。これは当時のバビロニア独裁体制に 一般の市民が
反発して起こした暴動が原因であると見られている。そして、その後の400年間、
ウルク文明の記録は空白となる。
ここで言いたいのは、状況を変化させるにしても その方法次第では我々の文明
全体を衰退させてしまう事態になりかねない、ということだ。しかし、それは
望ましくない。

現在の欧米文明にとっての「ウルクの塔」は、まさに米連銀と欧州中央銀行
(日本は差し詰め、ウルクにぶら下がる奴隷国家だ)。水面下における金融
戦争が最終局面を迎える中、その米連銀と欧州中央銀行を完全に壊してしま
おう、と考える人たちが急激に増えてきている。しかし、代わりの仕組みを
確立してからでない限り、それはとても危険なことだ。かねてから米連銀に
反対をしてきた人間の1人として積極的には言いたくない事実ではあるが、
旧体制の仕組みを上手く取り入れながら、徐々に新体制へと移行していった
方が人類にとっては安全である。

前号(Vol.183)で述べたように、これまでアジアは 米連銀を筆頭に欧米の
多くの銀行団や国に金(ゴールド)を貸し出してきた。そして今、それらの
債権者であるドラゴンファミリーなどのアジア勢が、これまでに約束されて
いたはずの利子の支払いや満期になった債券の換金を要求している。しかし
積もり積もったその総額は「京」という単位も飛び越えて、現実には存在し
得ない域にまで達している。(実際に、世界のGDPである75兆ドルより
33桁も多い数字が記載された債券を見せられたことがある。)

既に述べたように、問題はアジア勢が無理に全額を取り立てて欧米金融界を
壊滅させるような事態となれば、欧米とアジアの間で戦争が勃発してしまう
恐れがある。しかし だからと言って、このままの状態で泣き寝入りをする
ことなど、アジア勢からしてみれば全くもってあり得ない話だ。



【 これからの世界経済 

ここで、金融の本質を再び思い返して欲しい。まず、『金融』という単語には
2つの側面がある。1つは、現存する金(ゴールド)や宝などの財産を指す場合。
もう1つは、『その財産を使って人類の未来に何をするのか』を決めるプロセス
を概念的に指して使われる場合だ。

アジアは世界との長い通商の歴史を経て、結果的に世界の金や財宝の権利の
大部分を手に入れてきた。しかしながら、これまでの金融システムではアジア
は欧米勢に貢がされるのみで、自分たちの意思ではそれらを使うことが出来な
かった。
そこでアジアに提案したいのは、金融の概念『現存する財産を使って未来に
何をするのかを決めるプロセス』という視点に立って国際金融を循環させる
新たなシステムを構築し、アジアと欧米とが完全に対等となる原則を作って
から、現状では封印されて使うことが出来なくなってしまっているアジア
財産をベースに世界を再出発させる、というのはどうだろうか。

例えば、2人の人物がテーブルを挟んでお互いに銃を向け合って座っていると
する。相手が美女であれば銃を下して抱き合うかもしれない。しかし、相手が
これから自分を犯そうとしている醜いデブ男であれば打ち合いになるかもしれ
ない。要するに、条件に折り合いがつけば結婚して新しい家族が誕生すること
もあるだろうし、うまく行かなければ間違いなく殺し合いに発展する、という
状況。これが、欧米側からアジアを見た 今の心境だろう。
これから新しい時代に向けて、アジアと欧米の金融界は円満に「結婚」すること
を目指して交渉をしなければならないと思う。今の軍事兵器を以て戦争を始め
れば、地球は確実に破滅する。しかし、同じ地球に住んでいる以上、アジア
そのテーブルから離れることも出来ない。

また、もう1つ人類に隠されてきた現実がある。これまでの体制では、人類に
ギリギリの生活を強いるために お金の不足が人為的に演出されていた。日々の
生活に追われる状況の中では目先のことしか考える余裕がなくなり、権力者に
とっては 人々の意思・思想のコントロールが容易になるからだ。しかし新たな
金融システムが導入されて 全体に潤沢な資金が流れるようになれば、これまでの
そうした体制とは違う、全く新しい体制を誕生させることが出来るようになる。

その場合には、1970年代後半に中国の鄧小平政権が改革開放路線を打ち出した
時のように、古いものを完全に壊すのではなく、古い体制に新しい体制を導入
し、徐々に双方の融合を図りながら 全く新しいものを生み出していく、といった
過程を辿るのが最も安全だろう。
先ずは、古い金融体制の腐敗した部分(デリバティブ詐欺など)を切り落とし、
残った部分を生かして事業計画を立て、未来に向けた新たなプロジェクトを
始める。また、それと並行して以前から提案している『国際経済企画庁』など
のような新規の国際機関を設立して、計画的に世界の平和的発展を促していく
ことも始めるべきだ。その際には勿論、賢い人たちがソロバンを弾いてみて
それらの企画が実現可能なものなのか、その過程に不正がないか、などを逐一
調べることが必須となる。
いずれにせよ、これまで「ウルクの塔」によって中央管理されていた体制は
必ず変えなければならないが、文明を崩壊させることなく平和的解決を図るため
には、その「ウルクの塔」も まずは多くの中の1つとして残すべきだと思う。


今とこれからの世界を考えると、カジノ王と呼ばれたマカオのスタンレー・ホー
Stanley Ho)が独占的賭博権を喪失した時の状況とよく似ている。それは、
1999年にマカオ中華人民共和国へと返還された時の出来事だ。

それを機にスタンレー・ホーによるマカオ賭博市場の独占が解禁され、他からの
参入が始まった途端に、市場は急激な拡大を見せ始めた。その後、僕が最後に
スタンレー・ホーについて調べた時には、彼が占めるマカオの賭博市場のシェア
は 全体の30%程となっていた。しかし市場が拡大した結果、スタンレー・ホーに
とっては この30%という数字が、実質的に見て 市場を100%独占していた頃より
も遥かに規模の大きいものとなっていた。

このスタンレー・ホーの話は、これからの世界経済を考える際にも当てはまる
ことだと思う。

                   Benjamin Fulford
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